ミラインディア株式会社

ミラインディア株式会社
インドと日本企業をつなぐ
経験豊富な道先案内人

望⽉ 奈津⼦さん

ミラインディア株式会社
代表取締役望⽉ 奈津⼦さん

ミラインディア株式会社 代表取締役
望⽉ 奈津⼦さん/Natuko Mochizuki

 

P&G、ナイキ、森ビル、ファーストリテイリングに勤務し、ビジネス構築、マーケティング、広報、新規事業立ち上げを担当。
その過程でインドの卓越した人材、データ社会の先進性、イノベーション創発力に触れる機会を得る。
2022年、日本企業のインドとの協業や市場進出を支援するミラインディア株式会社をインド出身4名とともに創立。
社内のメンバーやパートナー企業の多様な経験、専門性、ネットワークを引き出し、日本企業のビジネスの課題解決やチャレンジに伴走している。

 

確かな経験と現地ネットワークで
インドに進出する日本企業を支援

 

―貴社の事業内容とビジネスの経緯についてご説明ください。

 

 

2018年にミラインディア株式会社の前身となる会社を設立しました。

その会社では、インド進出を希望する企業の市場調査や視察、戦略策定のアドバイス、インドのスタートアップとの連携事業のサポートを提供していました。

ミラインディアはこの事業をより強化し、同時に各企業が個別にかかえる多様な課題を、より具体的なソリューションを通じて支援するために、インド出身のメンバーと共に新たに立ち上げました。

 

ミラインディアの主な事業内容は、インド進出や協業をお考えの日本企業を支援することです。

具体的には、業界や市場の調査、現地視察、進出戦略策定といった情報収集や企画段階での支援、その後の現地ビジネスパートナー探しやデユーデリジェンス、ビジネスマッチング、見本市への出展、広報やマーケティングはじめ具体的な進出の準備、さらに現地での事業展開や協業を支援しています。

現地の研究機関との共同開発、CSR、組織開発や研修の支援、またインドに進出済み企業の事業拡大や新規事業のサポートも行っています。

 

当社に在籍するメンバーは、グローバルな事業会社での実務者やリーダーとしての実績と、各分野の専門性を持っています。

その知見や経験だけでなく、これまで築いてきたインド現地の多分野の専門家とのパートナーネットワークを活用して、幅広い分野での支援が可能です。

 

 

 

 

―貴社の強みは何ですか。

 

「目利き」であることです。

もうひとつは、ワンストップで多岐にわたるニーズに対応し、お客様のビジネスを、最初のステップから事業展開・強化までサポートできることです。

 

例えば、私たちはインドのオープンイノベーションとスタートアップ連携にも強みを持っています。

その分野において、日本国内では最も充実した情報とネットワークを持っていると自負しております。

その背景として、当社の共同創業者は、世界で400万人以上の読者を持つ、インド最大のイノベーション&スタートアップの情報プラットフォームであるYourStoryのリサーチディレクターとしての経験を持っています。彼は10年以上にわたり、スタートアップだけでなく、投資家、企業、各種協会、異なる国々の専門家と緊密に連携しており、豊富なリソースやコネクションを持っています。

 

また、当社のリーダーシップメンバーとして、インドにおいて大手日本企業のファクトリーオートメーション/ロボティクス部門のアドバイザーを35年間務め、自社の工場も運営してきた者、インド財閥傘下の消費財部門を立ち上げて10年間トップとして事業を成長させた者、多国籍企業のオープンイノベーションディレクターを日本で10年以上務めた者が在籍しています。

 

このように、私たちはインド、日本を含めグローバルな事業会社内での実務者やリーダーとしての実績と各分野の専門性を持ち、ビジネス環境や異文化コミュニケーションも理解しています。

その知見と経験から「目利き」力を備えています。また、これまで築いてきたインド現地の専門企業やエキスパートとのパートナーネットワークも活用して、幅広い分野での支援が可能です。

 

 

 

 

ビジネスにおいて無視できない
人口14億人の巨大マーケット

 

―現在、インド市場は世界中から注目されています。

日本企業がインドに進出する際に実感する難しさは何ですか?

 

インドは多くの言語、宗教、文化が共存する多様性に富んだ国であり、外部からはわかりにくい要素が数多く存在します。

インドに事業進出を検討する多くの企業は、何から始めればいいか分からず、不確かな情報に惑わされることがあります。例えば、多様性に満ちて、急速に変化する市場を把握するための調査はパソコン上だけでなく、現場でしか得られない情報を得ることが大切です。インドに詳しい専門家の協力を得ることが近道でしょう。

 

そして、他のアジアの国と同様に、実際の事業成功には現地パートナーが欠かせません。

しかし、現地市場やビジネス環境を熟知した、信頼できる事業パートナーを見つけ出すのが非常に難しいです。このパートナー企業の見極めを、業績の数値からだけでなく現地の専門家のアドバイスも参考にして、取引先や業界での評判含めてミクロレベルで入念に行うことをお勧めしています。インドで成功している海外企業は、このデューデリジェンスに非常に重きを置いています。

 

 

―インドとつながるためのヒントは何ですか?

 

日本人とインド人の価値観は、共通点が多いと思います。

例えば、歴史や日々の生活文化を大切にする点や、互いに学び協力しながらプロジェクトを進めていく点です。「インド人がアグレッシブに話をしてくる」というネガティブな印象をお持ちの方も多いです。

実はそこには「自分のアイデアを伝えて一緒に良い成果を上げたい」という前向きな考えが背景にあります。これは、日本でも尊重されている価値観ではないでしょうか。

一方マクロレベルでは、人材が豊富なインドと人口が減少する日本、ソフトウェアの開発が得意なインドとモノづくりが得意な日本、に見られるように双方で足りない要素を補完し合えます。

文化やビジネス環境の違いとその背景の理解と、「インド人って人間味あるなぁ」という感覚はビジネス上で忘れられがちですが、実は難しい問題を解決してくれる糸口だと思います。

 

インドの方は、おしなべて親日家です。

「戦後の日本の復興と発展は、日本の技術力と個々の日本人が積み上げたたゆみない努力の賜物」として日本への敬意をお持ちの方にもたくさん出会ってきました。

また、多様性に満ちたインド社会を生き抜くことで身につけた知恵と他人への気配りは、仕事上でも発揮されています。先の読めないこの時代に頼れる存在として、インドの方とは仲間として安心しておつきあいできます。

 

 

 

 

可能性を無限に感じる
インドの今を知る

 

―望月さんはこれまでに日本とインドを数多く行き来されています。

インドの魅力についてお聞かせください。

 

2023年8月、インドが世界で初めて、月の南極に着陸したのが象徴的です。

世界をあっと言わせましたね。高度な技術、長年の地道な努力、他の同様のプロジェクトに比べて低いコストでの実現、そしてプロジェクトが地球レベルの発展につながる貢献であること。

まさにこれらがインドの魅力だと思うのです。さらに「人材」「イノベーション」「世界的な連携」の3つを挙げたいと思います。

 

マイクロソフト、グーグル、IBM、シャネル、スターバックス等、産業を代表する世界的な企業において、インドで生まれ地元の教育を受けたトップリーダーが活躍しています。東証上場の日本企業でもCEOや経営メンバーとして参画しています。

「優秀な人材を輩出」している点にも注目しています。

 

「イノベーション」がインドの発展を支えている点は、世界のビジネス界では誰もが知る常識になっています。

国内の大手企業内で重視されているだけではありません。インドは世界第3位のスタートアップ大国なのですが、その新興企業によるイノベーションを自分たちのビジネスに活用するために、海外企業からの事業提携オファーや投資が集まっています。

 

さらに、昨今の地政学の変化により、インドをサプライチェーンに招こうとする「世界的な連携」が顕著です。

例えば、日本の製造業では、企業は輸出だけでなく技術提供やライセンス提携、OEM、現地生産など、さまざまな試みを始めています。

スタートアップ企業との連携、ジョイントベンチャーやM&Aは、海外からだけでなく、インド企業による国内外の取り組みが積極的におこなわれています。

 

インドでは貧困と雇用不足が社会課題ですが、今ではさまざまな職業から自分の適正に合った仕事を選ぶ機会が増えています。

新しいビジネスが次々と誕生しています。皆さんも、ぜひインドを訪問してみてください。成長を続けるインドでは誰もが目を輝かせ、自信に満ちあふれています。

 

 

進化し続ける街と共に
成長し続ける企業でありたい

 

―貴社にとって港区はどんな場所ですか?

港区を拠点にされている理由を教えてください。

 

港区は、洗練されたビジネス街でありながらも、歴史が古く、緑豊かで自然を楽しむこともできます。

そして、さまざまな人々が行き交う非常に活気に溢れた街です。

海外との接点も多く、各国の大使館や外資系企業がたくさん点在しています。私たちのように海外に目を向けたビジネスを展開する企業にとってはぴったりの拠点です。

 

 

      

 

 

インドへの挑戦は、企業と個人の成長につながる
世界を舞台にご活躍ください

 

―最後にインド進出に興味のある方に向けてメッセージをお願いします

 

インドとビジネスを通じて関わることは、企業だけでなく、個人の成長においてもチャンスだと思います。インドとの事業に取り組むには、忍耐力、柔軟性、さらにダイナミックな動きも欠かせません。

企業の経営陣の方々には、中長期の視点での事業と組織強化のために、今からインドとの接点を持たれることをお勧めします。ご担当の皆さまは、現場でのご苦労も多いと思います。

お困りの時こそ、私たちを頼ってください。

 

「インドとのビジネスを検討するにあたって、どこから手をつけてよいのか迷っている」というお問い合わせがよく寄せられます。既存事業の課題解決や拡大に向けての戦略策定、どのような事業のステージでのご相談もお受けしています。

 

インドとの協業は、企業の成長や日本経済の活性化への貢献はもちろん、新しい価値観を通じて社会にも貢献できる貴重な機会だと思います。

そして一人ひとりにとって、希望に満ちた未来づくりに関わっているという手ごたえを感じられると信じています。

 

 

            

 

 

 

 

記事投稿日:2024年2月20日