株式会社eiicon
株式会社eiicon
共創支援で活路を導く
オープンイノベーションの改革者
株式会社eiicon
村田 宗一郎さん(写真左) / 富田 直さん(写真右)
取締役副社長
富田 直さん/Ataru Tomita
中央大学卒。2016年、eiiconを代表中村と共に共同創業。サービス全体のマーケティング、プロモーションからWebサイト開発・デザイン~ディレクション含むモノづくり全般を担うプロダクトサイド責任者を務め、累計3万社を超える日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」、会員2万人を超える事業活性化メディア「TOMORUBA(トモルバ)」等を設計・構築。
執行役員Enterprise事業本部・公共セクター事業本部管掌
村田 宗一郎さん/Souichirou Murata
関西学院大学卒。2020年eiiconに参画。エンタープライズ事業本部・公共セクター事業本部を管掌し、主に法人企業・自治体へのオープンイノベーション支援に従事。eiiconのオープンイノベーションプログラム総責任者。各種プログラムでのセミナー・講師・メンターやイベントでの講演など実績多数。
オープンイノベーションで事業化を
実現する経営支援
―貴社の事業内容を教えてください。
富田さん:eiiconは、パーソルグループの社内ベンチャーとしてスタートし、2023年4月に株式会社eiiconとして独立しました。「イノベーション後進国から、オープンイノベーション先進国へ」をビジョンに、オープンイノベーションの総合支援事業に取り組んでいます。主にプラットフォーム事業、エンタープライズ事業、公共セクター事業、メディア事業を軸に展開しており、私はプラットフォーム事業部、村田はエンタープライズ事業部と公共セクター事業部を管掌しています。
プラットフォーム事業部で運営する「AUBA」は現在、累計法人登録社数が3万社を超える日本最大級のオープンイノベーションプラットフォームです。eiiconの「AUBA」では、大企業、スタートアップ、中小企業など、さまざまな業種業界の企業様にご登録いただいており、クローリング等で収集してきた企業データベースとは異なるオープンイノベーションを実践する方々があつまる生きたデータベースであることにご評価いただいています。またマッチングプラットフォームだと思われることも多いですが、我々はオープンイノベーションを活用して”事業化”まで至っていただくためのご支援をしています。
村田さん:私が管掌するエンタープライズ事業は、「AUBA」内でオンラインコンサルティングという形態により本格的なコンサルティングを提供する部門で、言わば伴走支援です。例えば、新規事業創出においてやりたいことを言語化するコンセプトメイクをはじめ、ソーシング支援・メンタリング支援、さらに戦略策定・体制構築・共創パートナー探索・インキュベーションなど、事業化に至るまでの一貫したサポートをおこなっています。
私たちは創業当初より「価値ある出会いが未来を作る」という考えを持っていました。それは間違いのないコンセプトですが、今では「出会うことで何が生み出されるのか、何のために出会うのか」というところまで追求しています。それがエンタープライズ事業の本質であり、コンサルティングの理由だからです。
また新規事業の立ち上げには、決裁権を持つ社長や役員の理解が不可欠ですが、実際には彼らはほとんど現場に出てくることはありません。なので、どのような体制で事業を展開すべきか、どのような目的で進めるべきかが決まらないまま、単に出会いを求めるだけでは、成功する見通しがありません。このような状況でオープンイノベーションを進める企業は、失敗する可能性が高くなります。そのため、私たちがコンサルティングとしてサポートしていく必要があります。
オープンイノベーションを前進させ
世の中に定着させる試み
―日本ではオープンイノベーションがなかなか進まないと言われているなか、貴社のサービスは魅力的に映ります。お客様の反応はいかがですか?
村田さん:お客様からは、新規事業創出のチャンスが広がると多くの評価をいただいています。日本のオープンイノベーションの進展は決して速くはありませんが、eiiconのサービスはお客様の期待に応えられていると実感しています。しかし、オープンイノベーションの普及はまだ十分ではありません。私たちがそれぞれの領域で活動する人たちを、もっと身近につなげていく必要を感じています。
富田さん:身近につなげていくためのひとつのサービスとして、eiiconでは定期的に「ユーザー会」を開催しています。私たちのサービスは導入後の継続率が高く、長期的な関係を築くことができます。ユーザー会では、熱心な方々が集まり、有益なコミュニケーションが生まれ、事業化につながっています。オープンイノベーションを進めていくなかで、ユーザー会のような場を提供するのはとても重要です。私たちは、自立自走する企業を育てるために伴走支援しています。自立自走、いずれはeiiconのサポートを離れて個々に活躍していただきたく思っています。この考え方に共感していただき、パートナーとしての信頼をいただいていることを強く実感しています。
独自ツールを活かした
数々の成功体験と実績
―オープンイノベーションを提供する他の企業との明確な違いは何でしょうか?
富田さん:私たちのように本気で日本にオープンイノベーションを浸透しようと考え実践している企業は他にないのでしょう。コンサルティングの質はもちろん、累計法人登録社数3万社という圧倒的なデータベースはeiicon独自の強みです。社内に蓄積されたノウハウによって、お客様をサポートするプロセスは信頼性があり、他社では真似できないと思います。例えば、「AUBA」のデータ・ノウハウを基に、新規事業創出に必要な要素を抽出するeiicon独自のサービス「イノベーションバイタル」は、新規事業創出に必要な要素を細かく分析し、190項目にわたって可視化するものですが、これによって新規事業に取り組む上での課題を明確に把握できます。組織体制や経営戦略の不足点などが見つけられ、それらを可視化します。このように独自開発したツールやノウハウを活かすことで強力なサポートを提供しています。
村田さん:公共セクター事業部ではオープンイノベーションを世の中により普及させるために、スタートアップから中小企業、大企業まで幅広いお客様に向けて全国を対象にサービスを提供していますが、地方の企業ではイノベーションの必要性や活用方法への理解が進まず、関心が薄いのも現実です。 この課題に対して、自治体に協力いただくことで、自治体が地域の発展を促進し、地域の企業を支援しながら効果的にオープンイノベーションを推進しています。地域や規模に関わらず、あらゆる企業が当たり前のようにオープンイノベーションに取り組む世界を創りたいと考えています。
フットワークが良く、人が集う街
港区からイノベーションを発信する
―港区のつながりについてお聞かせください。
村田さん:港区は本当にいい場所ですね。交通の便が良く、さまざまな業界の企業が集まり、出会いやビジネスチャンスが多いです。元々、私たちの拠点は同じ港区の青山にありましたが、創業時に拠点の重要性を考え、他の場所をいくつか見て回った結果、港区の虎ノ門にたどり着きました。どこからでもアクセスしやすい都心部に拠点を置くことは、良い結果につながるものだと思います。
富田さん:地方の企業と関わりが深い私たちにとって、東京駅と品川駅に近い拠点は都合が良いです。私たちは今後、拠点を広げていく計画もあります。港区を中心に拠点を広げていく考えです。
世の中を変えるのは挑戦する人
だから自らも挑戦者になる
―貴社のこれからのビジョンと起業を志す人にメッセージをお願いします。
富田さん:設立当初からオープンイノベーションの普及を目指してきましたが、簡単なことではありませんでした。現在、3万社以上の企業がeiiconのサービスを利用していますが、まだ文化をつくったと言えるものではありません。この数が10万社を超えれば、オープンイノベーションが日本の文化として確立された証明になるかというとそうとも限らない。それほど、市場を構築するには不確かな要素もある中で自分たちが必要だと想い続け、歩まなければならないものです。しかし今の時代、国も起業を推進していますし、何度も挑戦できる環境があります。自身が起業して変えていきたい未来があるのであれば、臆せず、一歩を踏み出してみていただければと思います。
村田さん:世の中を変えていくのは、新しい価値観だと思います。従来の枠組みだけでは、世界を動かし続けることは難しいでしょう。オープンイノベーションの考え方も、単独ではなく、皆様と結集して前進していくものです。これから先、今以上の競争社会になるでしょう。だからこそ、周囲と協力し合いながら新しい未来を築くことに挑戦しなければなりません。挑戦を受け入れてくれる人との出会いも必ずあります。起業することで、世の中にインパクトを与えられる可能性があります。私たちが支援しますので、一緒に挑戦者になりましょう。
記事投稿日:2024年3月26日