エッグフォワード株式会社

エッグフォワード株式会社
いまだない価値、人が本来持つ可能性の実現という社会変革を目指して。

藤野 里衣さん / 三村 泰弘さん

エッグフォワード株式会社
藤野 里衣さん / 三村 泰弘さん

経営・戦略・組織・人材コンサルティング/スタートアップ支援

 

エッグフォワード株式会社

 


執行役員
Innovation Design事業統括
藤野 里衣さん(以下敬称略)
Rie Fujino


[プロフィール]
大学卒業後、ITコンサルタントを経て、株式会社リクルートマネジメントソリューションズに転職。大手企業を中心に、次世代リーダー育成、マネジメント変革、人事制度構築、組織風土変革等、累計100社以上の企業変革支援に携わる。コンサルティングの傍ら、HRアナリティクス・テクノロジーラボ及び、サービス開発部門の責任者を経験。サービス開発ではHRアワード最優秀賞、社内のプロジェクト・個人表彰も多数受賞。
エッグフォワード参画後は、Innovation Design事業を立ち上げ、新規サービス開発をリードする。人的資本経営ラボGROWIN’ EGGをゼロから立ち上げるなど、企業と個人のワクワクする未来創りに力を注いでいる。

 


執行役員 スタートアップ投資統括 兼
Start Up ECOSYSTEM事業責任者
三村 泰弘さん(以下敬称略)
Yasuhiro Mimura


[プロフィール]
20年来にわたり、国内外250社以上のスタートアップ投資を行う、ベンチャーキャピタル業界の第1人者。英レスター大学大学院卒業 (MBA)。国内VCのJAFCOで米国テクノロジー企業への投資及び事業開発を担当。その後米国Delphixの日本法人を設立し日本事業責任者を務め、投資先に対してハンズ・オンでの戦略策定、国内外の事業開発の支援を実施。
デジタルガレージ執行役員及びDGベンチャーズの取締役として、日米アジアにおけるVC投資業務を統括後、エッグフォワードに参画。これまで⽇⽶アジアで250社以上のスタートアップ投資に関与してきた。エッグフォワードでは、国内外のVC投資活動を含めたStart Up ECOSYSTEM事業全体を統括し、これまでなかった唯一無二のVCの実現を目指す。

 

 

 

 

 

変革の起点づくりに挑む、唯一無二の人材開発カンパニー。

藤野 エッグフォワードは、企業(ToB)の経営・戦略・組織・人材コンサルティングを一手に引き受け、人材育成や活動支援までをサポートするコンサルティング事業からスタートし、現在はスタートアップへの出資も含めたベンチャーキャピタル事業、法人向けだけでなく、個人向け(ToC)のキャリアや意志決定を支援するサービスやプラットフォーム事業まで事業ドメインを急速に広げています。
「いまだない価値」と「人が本来持つ可能性」という2つの“Egg”(卵)を実現することで、未来の当たり前となる変革の起点をつくり出し、波及させ、社会を大きく前進させたいという想いを社名に込めて、2012年創業の企業です。

 

特徴としては、社会全体に対して変革を起こすターニングポイントをつくっていくために、B to B、B to Cの両方の事業を行っています。「コンサルティング」×「事業開発」の両利きの経営とも言われることも多く、企業、個人それぞれの起点づくりを網羅的に行っている「唯一無二の人材開発カンパニー」と言えると思います。

 

ToBの企業に対する変革支援については、事業のビジョンや事業戦略から人材・組織戦略に落とし、双方をつなげる一気通貫での企業変革を支援していきます。人材面では、採用から代謝に至るそれぞれの仕組みに横串を刺して連動させます。
一般的なコンサルティング会社との違いは、戦略を描くだけでなく実際に変革を動かしていく組織・人材面まで顧客企業と伴走する点です。
また、人材開発についても、研修会社のように、まず研修があって、そこに合わせる形で進めるのではなく、我々は研修ありきではなくてオーダーメイドで「何がやりたいのか」に合わせ、企業・人材変革にコミットします。

 

 

スタートアップ投資ほか、拡大を続ける事業ドメイン。

藤野 従来型のコンサルティング支援では、投資余力が乏しいスタートアップの支援は厳しく、中長期的な企業価値向上に伴走しづらいという課題がありました。当社では「コンサルティング×出資」を組み合わせた新しいGOLDEN EGGと言うベンチャーキャピタルモデルを拡大しています。
スタートアップ向けにミッションビジョン(MVV*1)の構築、人・組織の事業成長支援、さらに資本政策の支援も行っています。対スタートアップでここまで行うコンサルティング会社もベンチャーキャピタルも他にはないでしょう。その点でも唯一無二と言えるかと思います。

 

三村 コロナ禍でしばらく経済が低迷状態にあった中でも、私の参画後も、スタートアップに関してはものすごい数の案件がエッグフォワードに寄せられることにある意味で驚いています。
祖業はコンサルティングであり、これまで、ユニコーン各社を含めた数百社のスタートアップ支援をしてきた実績からも、相当数のご相談があり、この1年でもすでに、非常に影響力のあるスタートアップ20社近くに出資を実行しています。もちろん最初にコンサルティングのご相談があって「出資も合わせてできないか」という話になることもありますが、新しい働き方や業態が生まれていく中で資金も必要になってくるケースは多い。そこで、当社はコンサルティングに出資の組み合わせ技で対応しています。

 

藤野 その他にも組織づくりにおいて重要な、採用支援サービスのプロダクト展開など、ビジネスのながれをつくるプラットフォーム、エッグフォワードのMVVに合うものであれば領域を問わずに事業を積極的に拡大しているフェーズにあります。
なぜそこまで広げるかとよく聞かれますが、私たちエッグフォワードのミッション実現には、ToBも、ToCも、コンサルティングもベンチャーキャピタルも事業も必要だと考えていますし、それが相互にシナジーをもたらし、社会に起点を創り出し、成長を実現できているからです。今後も年に2、3の事業をローンチしていく方針です。
だからこそ、出身者も、コンサル、ベンチャーキャピタル、事業会社、スタートアップ、起業家、エンジニアなど多岐にわたっているんですね。

 

*1 MVV:企業の経営方針を指すMission(使命)、Vision(理念)、Value(行動指針)の略語。

 

 

人的資本経営の実践を全方位からサポート。

藤野 私の統括する領域で直近事業の大きなテーマとしているのが「人的資本経営」です。人材を「資産」ではなく「資本」として捉えるというところが大きなポイントになります。
「資産」はコストであって減っていくものを使うわけですが、「資本」と捉えることで「投資だから大きくすることもできる」というパラダイムシフトですね。また、外部から情報開示も要請されることも従来型の経営との違いと言えます。

 

日本企業全体の経営が厳しくなる中、人材こそが資産を生み出す起点であるというところが、改めてマーケットから注目を浴びているのではないかと思っています。当社はもともと創業以来、人材を「資本」としてきましたから、国策が重なってきたという捉え方しかしていません。

 

特に義務とされる、開示対応をどうするかというところで悩んでいる企業が多く大企業を中心に、ご相談は非常に増えています。我々は、人的資本経営は決して情報開示だけではないと考えています。
例えばスタートアップから「人を採用していかないと事業が成長しない。もっと自社に合う人材を集めたり、定着率を高めるために、どのようなマネジメントが必要か」といったご相談もよく届きます。

 

三村 その通りです。企業のパーパスや戦略と連動した人材マネジメントが重要です。昨今、スタートアップもきちんとしたパーパス*2がないと、なかなか人が集まりにくくなってきています。人材を中心に据えた経営というものを考え、悩み、もがきながら進んでいる企業が非常に増えているという印象がありますね。

 

*2 パーパス:purpose。企業としての存在意義。

 

 

志を同じくするスタートアップに出資。

藤野 実際に、創業したスタートアップも10年経てば、10社中8-9社はなくなると言われます。スタートアップの創業者は、事業に関心が強く、組織づくりに関心がなかったり、マネジメント経験がなかったりすることも多いです。それが、結果として、成長の足かせになり、志高いミッションの実現ができないという、非常に勿体ないケースも多いのです。そこで、我々は、事業戦略とそれを実行する人・組織づくりまで、顧客の課題解決に伴走します。

 

三村 意外に思うかもしれませんが、現状の課題や考えていることを「言語化・構造整理」がスタートです。コンサルティングは、現状把握からはじまることが多いのですが、「課題」の抽出や「自社の強み」は、案外、自分たちでは気が付きにくいものなのです。

 

藤野 あとは、仕組みづくりですね。創業時には、制度や仕組みがほとんどありません。また、創業者は人事回りのことにあまり関心がない方が多く、どうしても後回しにしてしまいがちです。そのため、人材を採用してから苦労するケースも多くみられます。例えば、スタートアップは中途採用が多いのでどうしても前職の賃金に合わせて採用してしまう。そうすると、ふと気づいたときには賃金テーブルがぐちゃぐちゃになっていて困った、なんてこともよくありますね。我々は、こういう状況を変えていくための人事制度構築や、事業成長のために、今ある仕組みを整えていく関わりも多いですね。

 

三村 もう一つ、エッグフォワードが一般的なベンチャーキャピタルと違うのは、コンサルティングと投資に加えて、インキュベーションスペースも一緒に提供できること。そこが最大の特徴です。
事業会社が行う投資なので、どうしてもCVC*3と見られやすいのですが、どちらかというとミッションや我々ならではの発想を大事にしており、人や組織をもっと変えていくことで企業をポジティブにしていきたいという想いがすごく強いです。
CVCだったら研究開発や事業連携を前提に投資をするケースが多いですが、それは二の次で、考え方が近いスタートアップに投資を行い「世の中を一緒に変えていきましょう」という形です。そういう姿勢は、他のベンチャーキャピタルにはまずないと思います。
我々の持つネットワークも活かし、今後は更に自治体や様々な事業領域の会社との連携も広げていきます。

 

*3 CVC:事業会社が自己資金でファンドを組成し、主にベンチャー企業に出資や支援を行う活動組織。Corporate Venture Capitalの略語。

 

 

パーパスを言語化し、実践することで事業成長する企業。

三村 スタートアップも陣容が5名から10名、50名、100名と増えていくにつれ、実は、各社とも組織的に同じような課題にぶち当たります。そこに我々が今まで貯めこんだノウハウを活かすことで、成長を加速させることができるのです。スタートアップの経営者は、組織づくりに目を向けていられないくらい忙しいので、先ほどお話しした「課題を構造整理」し、その上で「ミッション実現に向けた施策を共に実行していく」ということがすごく喜ばれるのです。

 

藤野 また、パーパスが言語化されていない・浸透しきっていないことも多いですね。経営者は想いをもって創業されているので、何が大事かというものはすごくあるのですが、それがしっかり定義されていない、言葉になっていない、明示されていない。そのため現場もわからなくなってしまうというケースはわりと多いです。
まずは潜在的なものを表出化させていく、見えるようにしていくことが大事かなと思っています。

 

当社はコンサルテーションで対応させていただくことがありますが、パーパスを言語化することですごく伝わりやすくなり、「今まで言ってもわかってもらえなかったものが、すぐ受け入れてもらえるようになった」といった声をよく頂きます。
言語化したら、次はパーパスを実践していくこと、そのための仕組みづくりがとても重要です。パーパスを起点に人材マネジメントを変えていくことで、トップのメッセージがより伝わりやすくなり、一人ひとりの行動が変わり、「業績が上がった」「社員が主体的に動いてくれるようになった」といった嬉しいお声を頂くことも多いですね。

 

 

人的資本経営の実験場をコンセプトにWebメディアを立ち上げ。

藤野 当社では2022年9月28日に、Webメディア「人的資本経営ラボGROWIN’ EGG」を立ち上げました。「実験場(ラボ)」をコンセプトに、完成形ではなく常に進化し続けるメディアとして、企業や読者の皆様と対話を繰り返しながら成長させていきます。

 

「人的資本経営」という言葉は国から出てきたすごく良いキーワードですが、絵に描いたようにうまく実践できている企業が少ないことは、当社がこれまで取り組んできて実感しているところです。
表層的に流行りに合わせにいくのではなく、働く人がしっかりと活かされる企業づくりを行っていただきたいという想いがあり、少し違うアプローチでメッセージを発信していければとこのラボを開設しました。

 

主なコンテンツは4つあって、1つは外部の様々な識者や企業の生々しいインタビュー記事を紹介する特集で、2つ目は用語集です。「人的資本経営」が最たるもので、「これって何だろう?」という専門用語は意外と多いです。良く出てきてちょっと使いそうな言葉をしっかり解説するようこだわってつくっています。
3つ目は企業のよくあるお悩みに対してヒントを提供するコーナー。そして4つ目として、人的資本経営を4コマ漫画にしました。
社長から突然「人的資本経営をやる」と命じられた課長が悪戦苦闘するストーリーです。企業によくありがちな話の中で、人をマネジメントする難しさとか人的資本経営をどう実践していくのか、ということをあえてコミカルに伝えていくコンテンツです。

 

お陰様で読者は少しずつ増えており、「こういうものをやってほしい」といったリクエストもいただいています。そうした皆様の声を伺いながらコミュニティづくりを行い、イベントや企画物の展開もしていく方針です。さらに、エッグフォワードとしてそこにつながるようなサービスも合わせて提供し、皆様のお役に立てるようなことができればと思っています。

 

 

企業経営する方、起業を志す方へのメッセージ。

三村 エッグフォワード自体がスタートアップであり、創業10年来、自らも多くの課題を乗り越え、同時に数百社のスタートアップ支援をしてきました。当社のお客様や投資先は、我々の考え方に共感されてお声がけくださることが多いです。

 

藤野 お客様からご紹介いただいたり、口コミで広がったりもしますが、ホームページをご覧になって気軽にお問い合わせいただくことも少なくありません。ぜひ閲覧いただけたらと思います。

 

人の可能性を広げるマネジメントとは何かとか、企業経営とは何かといったところをぜひ試行錯誤していただき、「GROWIN’EGG」のようなラボで発信していただけると、日本全体の人材力も組織力も強くなるのではないか思っています。
エッグフォワードは、そうした取り組みをぜひ応援したいですし、ぜひトライしていただきたいです。私たちは、共に力をあわせて、社会全体を前向きに変えていく、そうしたチャレンジをし続けていきたいと思っています。

 

 

人的資本経営ラボGROWIN’ EGG https://growin-egg.jp/

 

記事投稿日:2023年3月8日