株式会社セントラルベース

株式会社セントラルベース
人を呼び寄せる
変幻自在の広告仕掛人

正村 勲一さん

株式会社セントラルベース
代表取締役正村 勲一さん

株式会社セントラルベース 代表取締役
正村 勲一 / Kunichi Masamura

 

TVCMプロダクションのプロデューサーを経て、大手企業に宣伝担当責任者として招聘。広告業界の知見を活かし、2009年広告会社を設立。その後M&Aを実施し、事業売却後、港区にて株式会社セントラルベースを設立。広告制作からコンサルティング、ビジネス交流会まで、幅広いビジネスを展開している。

●ビジネス交流会:「CLIP TOKYO」

 

 

700本超のTVCMに携わった敏腕広告マンから
ひとり広告会社の社長へ

 

―正村さんはこれまで、TVCMのプロデューサーから大手企業の宣伝部の立ち上げ、起業と多岐に渡る活躍をされてきました。今回、おひとりで広告業を立ち上げた理由を聞かせてください。

 

私は広告業界でのキャリアを35年以上にわたり築いてきました。

キャリアのスタートは、TVCMプロデューサーとして始まりましたが、後に招聘により企業の宣伝部の責任者に抜擢されました。

同時に、自分自身の会社を設立し、社長業を兼任し経営は順調で、創業から10年連続で黒字を維持しました。港区でも10年間黒字経営が続く企業はめずらしいと聞いています。

 

しかし会社の規模が拡大するにつれて、社員も増加し、自分自身が広告制作に関わる機会が減っていきました。そして、広告への関心が減少していくのを実感しました。

社長業を続けながらも、広告制作への情熱を再び追求するために一度、立ち止まることを決意。会社をM&Aで事業売却し、身軽なひとり広告会社である株式会社セントラルベースを立ち上げました。

広告制作に協力してくれるクリエイターたちとの間に新しいパートナーシップを築き、新たな広告ビジネスの世界に飛び込んだのです。

 

 

 

 

TVCM×グラフィック×WEB
クロスメディア広告を自らで指揮する

 

―ひとり広告会社とは、どのようにお仕事されているのでしょうか?

 

広告は機能しなければ、効果がないと考えています。

弊社は計画から制作まで一貫したアプローチで、「効果のある広告」を追求。その形がクロスメディア広告です。それは弊社の強みで、TVCMや企業VPなどの映像制作から、パンフレット・チラシなどのグラフィック制作、そしてウェブ制作、ウェブプロモーションまで、広告制作全般に対応できる環境を整えています。

最近では、映像制作ができる広告制作会社も増えていますが、TVCMの制作までカバーするのは非常に困難です。私にTVCMプロデューサーの経験があるからこそ、TVCMの制作が可能で、それができる広告会社はほとんどありません。またこのようなクロスメディアは、媒体によって特性が違うにも関わらず、プロジェクトにおいて、担当ディレクターがひとりで映像もグラフィックもWEBも管理します。

 

弊社では、各媒体に適した担当ディレクターを選任し、プロジェクトのチームを編成します。そして、私が自らプロジェクト全体を統括し、クリエイターの得意分野を活かしながら、媒体間での相乗効果を高めるための指揮を執ります。

これにより、最高の結果が伴う広告活動が期待できます。

 

 

 

 

港区のビジネス支援は東京トップクラス
手厚い支援でビジネスチャンスを掴み取る

 

―前社に続いて今回も港区で起業されています。港区を選ばれた理由を教えてください。

 

港区は中小企業へのサポートが23区の中でトップラスだと実感しています。特にスタートアップの支援が充実しており、補助金や融資相談などが手厚く提供されています。

私は港区産業振興センター内のコワーキングスペースに法人登録して起業しましたが、この港区産業振興センター内には産業振興課があり、起業支援やビジネスに関するさまざまな情報が集まってきます。またコワーキングスペースには、多種多様な業界の起業家やフリーランスが集まっており、日々濃密な情報交換がおこなわれます。

このように、人とのつながりを簡単に築ける環境も、起業にとって非常に重要な要素です。

 

 

 

 

経験豊富な手腕を次のステージで
新たな出会いが想像力を掻き立てる

 

―港区産業振興センター内のコワーキングスペースで働いてみていかがでしょうか?

 

私は10年以上にわたり社長を務めてきた経験から、周囲の若手起業家からよく相談を受けます。

実はコワーキングスペースで法人登記した理由はもうひとつあって、この施設が完成する前に、ここの関係者からベテラン社長を誘致したいという提案が寄せられたのです。私自身もスタートアップ企業のビジネスに興味を持っていたため、その誘いを受け入れました。

 

若手起業家たちのビジネスプランに耳を傾けるのは非常に楽しみであり、港区には優秀な方が多く集まってくるので、業界最先端の情報やアイディアに触れる機会が多いです。コワーキングスペースには新しい出会いが溢れており、これを活用できないかと思いついたのが、現在弊社で定期開催しているビジネス交流会「CLIP TOKYO」です。この交流会にはコワーキングスペースのメンバーだけでなく、外部からさまざまな業界の方が集まり、本業にとらわれない新しいビジネスをいくつも生み出しています。

私はこの歳になってなおも、新しいアイディアがどんどん溢れてきます。それはこのコワーキングスペースという環境が大きいでしょう。

大会社に在籍していた時とはひと味ちがう刺激をもらいながら、ビジネスについて語り合うのは非常に充実した時間です。

 

 

ベテランだからこそ伝えられる
悪い成功と良い失敗の見極め方

 

―これからの展望と、起業家を志す方にメッセージをお願いします。

 

新しいビジネスへの取り組みは、これまでの広告業と並行しておこないたいと考えています。ここでは語りきれないほどの多くのビジネスアイディアがあります。

私は「こだわらないことに、こだわっていきたい」というスタンスを持っています。何事にも柔軟な発想で、世の中を驚かせたいですね。

 

起業家を志す方に伝えたいことは、起業するとさまざまな人とのつながりが急速に広がり、人間として大きく成長できるということです。そして、失敗を恐れないことです。

若い方には、起業を経験したいという願望や、自分のビジョンを追求するために独立する意欲的な人が多いと思いますが、それでも未熟な部分はたくさんあるでしょう。

成功しても、本当はただの偶然だったと言えることも多く、失敗からの経験が成功を裏付けます。

創業の情熱や意欲を持ちながらも、計画的に進めることや、失敗から学べることを意識してください。

起業家としての成長は、成功だけでなく、挫折や試行錯誤からも生まれるものです。成功だけに焦点を合わせるのでなく、失敗も成長の一環と捉えることが、持続的な成功につながっていくでしょう。

 

 

        

 

 

 

記事投稿日:2024年2月20日