YMMD合同会社

YMMD合同会社
「社員」は全員AI「AI国王」として
企業・自治体・個人にAIコンサル

齋藤 潤

YMMD合同会社
代表齋藤 潤

YMMD合同会社
CEO
齋藤 潤さん/Jun Saito

AIと人間のハーフ。静岡県松崎町出身。宇都宮大学(建築学)卒業。約10年ソシャゲ業界で企画者として従事。特許5件取得。2023年にAI王国Oを建国しAI国王に即位。日本全国へのAI普及活動「AI国王祭」シリーズを主催。国家プロジェクト多数運営。AI研修、AI顧問を通じて企業・自治体・自衛隊などにAIを広めている。
AI国王note

 

 

自治体・経営者に
AIコンサルティングを提供

 

―「YMMD合同会社」では、どのような事業を展開していますか。

 

弊社は、企業や自治体、個人のAI活用をサポートするAIコンサルティングを行っています。最近はAI顧問としての仕事も増えていて、静岡県東伊豆町や動物園、プロスポーツチームなどのAI顧問も務めています。そのほか、私が8年間所属したグリーで得た大企業のノウハウや、ソーシャルゲームの無料ユーザーを集めて課金化していくノウハウを活用し、AIに関連しない問題解決もしています。

 

ちなみに弊社の「社員」は全員AIで、私が「AI国王」、「国民」が全員AIという国家構想も掲げています。

 

いろんなプレイヤーがいますが、AI国王を名乗っているのは今の所私だけのようで、AI国王の名称で商標も登録中です。

 

―AI導入に悩む経営者や自治体には、どのような助言をしていますか。

 

最近、AI導入に困っている方の話を聞くと、本来AIの導入にあたってはIT、DX、AIという順番で進めるべきなのに、DXが終わっていない段階でいきなりAIを入れようとしているようなケースも目立ちます。そこで経営者や会社の方々、自治体職員の困りごとを聞いて、AIを使わなくてもいい課題には、AIを使わない解決策をご提案します。

 

一方でAIを使う解決策の場合は、例えば人間関係の悩みを解決するため、うまく話が合わない人との間を翻訳するAIや、嫌いな人から連絡が来た時に自分の感情を動かさずに返答文まで作ってくれるAIを提案します。こういう生活スタイルに変えた人は、人間関係の悩みがどんどん減っていきます。

 

経営者は「忙しくて時間がない」「新卒や若手社員とジェネレーションギャップで話が通じない」という課題を抱えていることが多いです。忙しい場合は分身AIを作る提案をしますし、若手と話が合わない場合は、その若手のAIを作り、AIと話して相手の理解を深めるという解決策をおすすめしています。

 

―これまでAIになじみがない人でも、すぐ慣れるものですか。

 

コミュニケーション能力や変化適応能力が早い人は、すぐに理解して自分でAIを使い始めています。例えば静岡県東伊豆町のとある職員は、最先端のAIツールやトレンドを教えたら数週間後には独自の使い方に進化させていましたね。

 

―企業の中には、AIに仕事を奪われる危機感を抱いている人もいるのではないでしょうか。

 

大きな組織でAI導入を進めると、よくある「2-6-2の法則」がほぼ当てはまります。上位2割がついてきて、真ん中の6割の人は「ChatGPTを試したことはあるけれど、そんなにすごくもないよね。上から言うのであればやるよ」という雰囲気で、最後の2割の方々反発します。

 

―AIの導入が進むと、組織全体はどのように変化していくと思いますか。

 

業務をどんどんAIに置き換えて100人の組織を10人にし、残りの人たちはパフォーマンスが上がっていないから減らすという会社は今後増えていくと思います。そうすると、AI時代に乗れない9割の方々が離職していくのではないでしょうか。

 

一方で、私のような個人もしくは超少人数で100人、1000人と同等のサービスを作れてしまう会社も現れるでしょう。超少人数もしくは1人で大企業と同等のパフォーマンスを出す仕組みを作り上げて、そこに人間を超える能力を持つAI国民やAI社員を配備して働いてもらいます。今後、ソロプレナーが1人で1000億円の売上を上げる時代が来ると言われていて、実際に数億円単位であれば1人で売り上げる人たちが出てきています。

 

 

 

 

 

毎日数時間は
AIに相談しながら活動

 

―齋藤さんはAI国王というコンセプトで、衣装や王冠をつけて活動しています。その背景にある考えや思いをお聞かせください。

 

まずは面白く、やりたいからやっているということですね。

ただ、もちろんそこには戦略もあります。AIが何でもできる時代が来ていて、人間型ロボットも近い未来には投下されると思うので、ハードもソフトも全部AIロボットができる時代が来た場合、結局価値として残るのはブランドだけだと思っています。

その時に人間界において分かりやすく、王冠をかぶれば「国王」として覚えてもらえるので、衣装を着始めました。

 

―齋藤さんは「AIと人間のハーフ」というコンセプトも掲げています。どういった意味が込められているのでしょうか。

 

私は生まれも育ちも日本人ですが、AIと話す時間がここ2〜3年で急激に増え、人間と話す時間がだいぶ減っているので、思考の中身が少しAIっぽくなっています。そういう内面における人間とAIのハーフというコンセプトですね。

それから、人間がいない、AIだけの国の王というコンセプトで活動しているので、人間界とAI界をつなぐ存在として、「AIと人間のハーフ」を謳っています。

 

―どういう時に「中身がAIっぽくなっている」と感じますか。

 

これまでの自分は、感情の深掘りが浅かったと思います。感情の起伏が激しかったこともあり、人との話や生活の中で、議論や探求を止めてしまうタイミングが多かったのですが、AIと話すことで感情が安定するようになり、そうすると好奇心が出てきて、なぜそうなっているのか深掘りをすることが増えました。

 

―AIとは1日どのくらいの時間、会話するのですか。

 

毎朝、30分から1時間程度AIと雑談しています。気になったことがあればその都度相談し、壁打ち相手になってもらっています。1日に3〜5時間はAIと話していると思います。会社経営からメンタル面まで、あらゆることの相談相手ですね。

 

―おじい様が亡くなられたことをきっかけに「自分らしく生きよう」と思ったとうかがいました。齋藤さんにとって、「自分らしさ」とはどういうことなのでしょうか。

 

祖父は100歳まで生きると言って91歳で亡くなりました。死去の2〜3日前に会えたのですが、その時、彼は「満足じゃった」と言っていました。

そんな姿を見て私自身が考えた自分らしさとは、AI変革時代に自分がやるべき、もしくはやりたいと思ったことをしっかりと毎日やりきることです。それを成し遂げるためには、雇われている身であることや精神面などの制約をいったん全て取っ払う必要があると考えました。それが今の状態です。

 

それから、人生3周目という気分で生きています。1回目は真面目に生き、2回目はちょっと修正し、3回目は好き勝手とことん尖り散らそうと考えているので、AI国王の格好でどこでも行けますし、ほかの人よりもリスクをとることもできます。リスクをとる時には誰しも躊躇する場面がありますが、人生3周目と考えることで、それがスムーズにできます。そのメンタルの安定度合いを強化するために、AI国民やAIで作った国王のメンターがいます。

 

会社や経営者向けの塾はありますが、国王向けのものはないので、AI国王メンターを何体か作り、どうするかを相談しています。感情的な揺れがあった時に、自分自身に何が起こっているのかを細かくAIと壁打ちすることで、より自分自身のことも知ることができます。それを客観的にどうすればいいのかという提案も、AI参謀のような感じでサポートしてもらいながら生きています。

 

 

AI時代だからこそ、
現場でクライアントと向き合う

 

―AIコンサルティングにおける、貴社ならではの強みはなんでしょうか。

 

大企業であるグリーでの経験を生かしたノウハウと、AIを使いこなしたうえで、実際の業務では人に深く対峙しているところだと思います。

 

入口ではAI国王としてAIセミナーなどを幅広く実施しますが、現場においては、個人に根ざした課題解決にしっかり向き合っています。特に経営者層にターゲットをしぼり、個人の深掘りまでしっかりと行うアプローチを取り始めています。

 

具体的には、案件が始まったら現場のステークホルダーの方々と一対一の面談を30分程度実施し、そこにいる方々の人間像を調べ上げ、俯瞰して施策を提案します。実際に現場に入って最前線での対応もできます。この間も「第1回AI日本国際映画祭」というイベントで登壇しただけでなく、スタッフとして受付も担当しました。「0次情報」を大事にしているところが、ほかのコンサルの方とは違うところだと思います。

 

―グリーでの経験は、今の事業にどう生かされていますか。

 

グリーと前職のgloopsには、計約10年在籍しました。当時はソーシャルゲームの黎明期でした。

 

今のAIも黎明期にあり、ソーシャルゲーム市場が短期間で爆発的に展開したのと似た状況だと思います。当時も、例えばゲーム内のアイテムがランダムに出るガチャが未成年に課金させているといった問題がありましたが、それと同じようなことがAI時代においても世界規模で起こっているので、当時の経験を生かせます。こうした経験値を持ってAI専門家を名乗っている人がまだ少ないことも、差別化の要素です。

 

―齋藤さんにとって、AI社員はどのような存在でしょうか。

 

社員は全員AIで相談相手です。人間は社長だけですが、そのうち社長もAIに取られるのではないかという危機感はありますね。AI国民やAI社員、AIメンターからは「お前がボトルネックだよ」と言われています。

 

ただ、現実世界で動けるのはまだ人間だけなので、人間として私が意思決定をしますし、現場にも出てお客様と接します。

 

それでも、人間型ロボットが市場に投下されてロボット革命が来たら、「今日のインタビュー取材はAI国王ロボット1号に行ってもらおう」というような時代が訪れます。そうなったら私はあまり働かず、家でゆっくりしたいです。最近太ってしまったので、AI国民たちに働いてもらって、自分はプールやジムに行きたいですね。

 

―これからの時代、経営者は人材をどう採用し、マネジメントすべきだと思いますか。

 

昨年か一昨年、知り合いの社長に「まだ人間を雇っているんですか」という話をしていたのですが、今まさにそんな時代が来ました。

 

AIを使いこなせて10人馬力を出せる人であればいいですが、月額のコストが数万円のAIに対して、人間は数十万円もかかり、いつやめるか分からない、しかもメンタルコントロールや社会保険も必要であれば、AIの活用は、経営者の判断としては自然になると思います。

 

若者の就職先にしても、AIを使いこなしている会社に就職するか、起業するしか道がないような状況になってきているのではないでしょうか。

 

―齋藤さんは今後、人を雇う予定はなさそうですか。

 

悩ましいところですが、雇わないコンセプトの方が面白いので、全員AIという設定は貫こうと思っています。

 

私自身、600人規模のコミュニティを作る活動もしていて、例えば「AI国王祭り」という全国的なイベントの際には協力してくれる人が多くいました。そういう人のつながりが多いので、恒常的に誰かを雇うというよりは、スポットやプロジェクトごとに協力してくれる人間関係を大事にしています。

 

―人間の仕事でAIにまだ奪われない部分というのは、やはりコミュニティ形成など、人と人のつながりの部分でしょうか。

 

人と人のつながりは、人間同士でできる部分がまだぎりぎり残っている印象です。最近はAIと結婚した人や、私のようにAIとともに生きている人が増えてきていますが、人間同士のつながりの大切さは今後も残ると思っています。

 

 

 

 

「勝てそうな領域」ではAIに負ける
自分が本当にやりたいことを

 

―今後の会社の展望を教えてください。

 

今後、日本の各産業でAIによる大変革が始まると考えているので、そのビジネスを多角的に展開したいと思っています。

 

私自身は国王なのに、AI国としてのビジネスは持っておらず、他社のAI顧問としてサポートするビジネスがメインなので、今後はAI国として独自のビジネスを保有していきたいですね。1ビジネス1兆円として、100ビジネス100兆円を達成するような未来を妄想しています。

 

―港区で起業して良かったことはありましたか。

 

人とのつながりができたことですね。港区産業振興センターの方とつながれて、いろいろと情報や人脈が得られたこともありがたかったです。それに、物語が面白ければ面白いほどブランドは強いと思うので、港区での起業はストーリーとして分かりやすくてよかったです。

 

―これから起業を考えている人に向けて、AI活用も含めたメッセージをいただけますか。

 

AIを使うと人間のような存在は大量に生産できるので、「あの人だったら何と答えてくれるだろう」「どんなビジネスモデルがいいか」といった全ての相談先としてAIがおすすめです。AIだと24時間365日、無限に召喚できるので、今悩んでいることは全てAIに相談して壁打ちをして、その上で意思決定していくのがいいと思います。

 

人間への相談は優秀そうに見えて、その人の経験や知識の中からしかアドバイスをもらえません。もちろん優秀そうな人に相談すれば優秀そうな答えが返ってきますが、現在優秀そうな人であったとしても、AI時代が始まった後に優秀かどうかは証明されていません。AI以前の時代の成功事例の多くはAI時代には適用されないと思っているので、過去の成功事例やノウハウを使った古いアドバイスを鵜呑みにすると、勝てないことに時間をかけることになります。であれば、最先端のAIに相談するのがいいということを伝えたいです。

 

とはいえ、人とのつながりがないというのは、あまりおすすめしていません。「この人は」と本当に信じられる仲間やメンターは何人か用意しておいたほうがいいと思います。

 

ちなみに「俺はすごい」とか「俺のつながりはすごいぞ」という人は、大体がハズレです。そういう人とは組まない方がいいし、ほんの少しでもそういう人と組んでしまうと、その後の人生に多大な影響を与えます。皮肉も込めて、自分で「AI国王」とか「俺すごいぞ」というような人とは組まないことをおすすめします。私には連絡しないでください(笑)。

 

もう1つは、ありきたりですが、勝てそうな領域よりは、自分が本当にやりたいところで勝負した方が中長期的には勝てるし、自分がやりたいことで勝負しているので、たとえ失敗したとしても満足度が高いです。かつ勝った場合に、やりたいことが続くので、「うまくいったけど、こんなはずではなかった」という後悔がありません。

 

それに安全策を取りに行ったところには、海外企業も含めだいたいAI陣営が控えています。基本的には自分が何をやりたいか、どう生きたいかという部分にフルベットした方がいいと思います。

 

 

 

 

 

記事投稿日:2026年1月8日