株式会社センターネット

株式会社センターネット
システム開発をワンストップで提供
正社員を積極的に採用し育成

小川 猛さん

株式会社センターネット
ITソリューション事業部長小川 猛さん

 

株式会社センターネット
ITソリューション事業 部長
小川 猛さん/Takeshi Ogawa
■経歴
1971年に富士通株式会社入社後、システムの安定稼働に向けて積極的に先端技術の調査・企画の推進に貢献。2012年定年退職し、これまでに自身が培ってきた経験や能力を活かして行きたいと思い、2016年に中小企業でIT事業部の立ち上げに従事。これまでの経験の集大成として、大手SIerの優れた点と中小企業の優れた点、双方の良いとこ取りをした組織を作りたいと考え、2022年に株式会社センターネットにジョイン、ITソリューション事業部新規立ち上げに尽力し現在に至る。
新しい事にチャレンジする事と何事にも前向きに行動する事が大好き。これからも楽しく明るく、元気で皆さんと一緒にIT業界を更に盛り上げて行きたいと日々奮闘中。

 

ITソリューション事業部を立ち上げ、
正社員を積極的に採用

 

―「センターネット」はどのような事業を展開しているのですか。

 

センターネットは2000年に創業し、これまでWeb系開発エンジニア、スマホアプリ開発エンジニア、インフラ・テクニカルサポート系などのフリーランスエンジニアを中心に、SES(システムエンジニアリングサービス)事業を展開してきました。

これまでの実績を生かし、2022年7月にはITソリューション事業を新たに立ち上げました。さまざまなシステム開発を企画・調査から運用・保守管理までワンストップでご提供しています。具体的には、主にIT戦略の立案やテクノロジーコンサルティング、システム基盤やネットワーク基盤の構築、業務システムのアプリケーション開発、サーバやデータベースの構築、完成したシステムの運用・保守・維持管理などを行っています。

 

会社の理念として「社員と共に未来の夢を描き、新しい価値と可能性を創造します。人々の人生に寄り添い、成長と喜びを共有することで、豊かで希望に満ちた明日を築いてまいります。」ということを掲げています。

 

 

―小川さんはITソリューション事業部長を務めているのですね。

 

私は2022年にセンターネットにジョインしてITソリューション事業の立ち上げを担当しました。もともと大手SIerに勤務した後、中小企業でIT事業部の立ち上げに携わった経験があるので、そうしたキャリアを生かし、大手SIerと中小企業それぞれの優れた点を取り入れた組織づくりを目指しています。

 

センターネットは、ITソリューション事業部を立ち上げるまではフリーランスのエンジニアが中心で、正社員が少なかったので、社内にスキルやノウハウをいかに蓄積するかが経営課題となっていました。これからは社員を多く雇用して、会社を大きくしていきたいと思い、2023年度からは正社員を継続的に採用しています。2023、2024、2025年度それぞれ2人採用しました。2026年度の採用活動は3月から既に始めています。

 

 

 

 

 

 

―最近とくに力を入れている仕事はありますか。

 

AIに関する仕事はしないと時代の流れに取り残されてしまうので、積極的に取り組んでいます。

それからプロジェクトマネジメントにも重点を置いていますね。プロジェクトマネジメントの仕事は入社3年以上経った社員に任せていきます。新入社員にはまずはSEの仕事の基礎を経験させてから、徐々に計画の立案や設計といった上流工程を担当してもらっています。

 

 

―センターネットの強みはどんなところにありますか。

 

新しいことに何でも取り組もうとしているところですね。それから、ジョブローテーションを大切にして3年ごとに仕事を交代させ、社員にはいろんな分野を経験させています。ほかの会社の若手は、上流工程をなかなか経験できませんが、センターネットは社員も少ないので、1年目から上流工程に携われるチャンスが多いです。

 

私たちは新入社員には入社後2ヶ月間の研修を実施し、その後、現場で仕事を教えていきます。その中で本人のやりたいことを丁寧に聞き、「失敗してもいいから、やってみたら」と背中を押してどんどん仕事を任せていきます。

 

 

―人材採用で大切にしていることはありますか。

 

若い人を採用して育てていきたいと思っています。この業界は35歳を過ぎるといわゆる肩たたきがあるのが普通ですが、35歳まではしっかり育てたいですね。その時期がSEにとってはヤマ場となりますが、その時期を過ぎれば長く会社にいてくれると思っています。

 

採用にあたっては、一般的なコミュニケーションや「報・連・相(報告・連絡・相談)」ができる人、元気で明るい人を求めています。面接のときには、こちらの質問に対してちゃんと答えられているか、私たちに質問してくるかどうか、元気が良くて明るい人か、といった点を見ていますね。

技術は後からついてきますが、性格はなかなか変わりません。

 

 

―新入社員は「センターネット」のどういうところに魅力を感じて入社していますか。

 

社長も副社長も私も含め、アットホームな会社です。最終面接に来た人もその雰囲気を魅力に感じて「こういう会社で仕事をしたい」と言ってくれますね。

 

 

 

 

 

 

自分から発信できる人を育てる
日々の社員の成長がうれしい

 

―小川さん自身の今の仕事内容を教えてください。

 

営業も経理も人事も全部やっています。請求書の送付や助成金の申請もしますよ。

以前は大手SIerに勤めていましたが、そのときにはあまり幅広く仕事をしたことがなかったので、今は会社を立ち上げたような感覚があって楽しいですよ。分からないことも多いですが、ネットで調べれば何でも分かる時代ですし、疑問点は何でも周囲に聞いて、ノートに書いて覚えています。

 

 

―人の育成で心がけていることはありますか。

 

まず、「人材」という言葉がありますが、私は「人財」だと思っています。人は材料ではなく財産です。だからその人自身はもちろん、その人の兄弟や親まで大切したいと思っています。

 

そして自分から発信できる人、提案型の人を育てたいです。待っているだけではいけません。社員には「会議に出たら1番に手を挙げて発言しよう」と教えています。そうしたことが浸透して、社員が生き生きと成長してくれるのが、うれしいことです。

お客様にとっては、一人ひとりが会社の顔です。これからも継続的に仕事をいただけるように、一人ひとりが力をつけていってほしいですね。

 

 

―人の育成で力を入れて取り組んでいることはありますか。

 

入社から3年以上経った社員には、3年後や5年後を見据えた目標を立ててもらい、半年ごとに一緒に振り返ります。達成できたこと、できなかったことの両方があると思いますが、そうした振り返りを踏まえて改めてプランを作っていきます。自分がなりたくてSEになったのですから、自分のプランは自分で立てられるようになってほしいと思います。

 

それから、資格の取得も重視しています。ITパスポートや基本情報技術者試験など、ITに関する国家資格はさまざまありますよね。入社して1~2年は比較的簡単な資格を取ればいいですが、年次を重ねたら上級の資格を取ってほしいと思っています。

会社として資格の取得は強制しませんが、国家試験への合格は成長の証になります。合格した場合、受験費用は会社が負担しますし、お祝い金や資格手当も支給しますので、社員のモチベーションにつながっていると思います。

 

 

―社員とのコミュニケーションで心がけていることはありますか。

 

普段は社員がそれぞれのお客様の会社に行って仕事をしているので、顔を合わせる機会はそれほど多くありません。だからこそ社員一人ひとりを大切にし、モラルやモチベーションが低下しないように、1ヶ月に1回の帰社日を設けています。全員が出席する部会や勉強会のほか、個人面談や親睦会も行い、それぞれの現場での仕事のことや悩みをざっくばらんに話し合うことを大切にしています。

 

普段のコミュニケーションはもっぱらメールや週次報告書などです。私がそれを見て「ちょっとおかしいな」と思ったら現場にも行って、直接社員と話します。そうすると社員だけではなくお客様とも対話できるので、社員とお客様の間ですれ違いや意見の相違があったら解消しやすくなります。これは、社員を大切にして会社にずっといてほしいからこそ続けていることです。

 

社員の話を聞いてあげることは大切ですね。しばらく話を聞いていなかったら、聞いた時はもう手遅れになっていることも多いです。会社を辞めてしまうケースだってあります。仕事がうまくいかず落ち込んでいる社員がいても、話を聞いて「私もこんな失敗をしたことがあるよ」「あまり深く考えるな」と言うと、だいぶ社員の気も楽になるように感じます。

 

 

―今後の組織運営の課題はありますか。

 

事業部ごとの事業計画はしっかりと社員に示していきたいです。これから自分たちの事業部がどんなことに力を入れるのかを私から社員に共有していくことは大事ですね。それがないと、各社員がそれぞれのお客様の会社に行って仕事をするばかりになり、センターネットの社員だという帰属意識が薄れてしまいます。

 

 

 

 

 

 

1ヶ月に1度の帰社日で
社員と緊密にコミュニケーション

 

―会社のこれまでの歩みを教えてください。

 

もともとは代表取締役の伏見が立ち上げ、不動産物件管理システムなどの開発案件、エンターテイメント系サイトの構築、派遣管理システムの制作などを行ってきました。 25年間にわたって会社を経営する中では紆余曲折もあり、リーマンショックのときには正社員の仕事がなくなり、継続して全社員を雇用することが難しくなりました。

 

ちなみに私自身も、以前勤めていた中小企業ではコロナ禍に、採用したばかりの新人7人の仕事がなくなって、雇用調整助成金をもらってなんとか雇用をつないでいた時期がありました。社員を辞めさせないために毎日勉強させていましたね。幸い、センターネットにジョインしてからは、そうしたピンチはありませんが、そのときの経験は今に生きています。

 

 

―コロナ禍の経験を踏まえ、今心がけていることは何ですか。

 

社員はお客様の会社で仕事をしますが、そうした仕事と、自分の会社でできる受託開発の双方をする必要があると思っています。受託開発なら、コロナ禍のように人が現場に行けなくなっても、自社でシステム開発ができます。

また、実績や信頼があれば、本来お客様の会社でする仕事を持ち帰ることもできます。そうしたことが認められるように信頼を築いていきたいですね。

 

 

―ITソリューション事業部をイチから立ち上げ、運営する上での大変さや、やりがいを教えてください。

 

新しい企業と契約が結べて仕事が入った時はやりがいを感じます。大変だと感じることは実はあまりありません。成功した時の喜びや達成感の方が大きいので、きつくても仕事は楽しいですよ。

前の会社よりも今の方が規模は小さいですが、だからこそ、1つ仕事が取れた時の喜びは大きいです。

 

 

 

従業員100人規模を目指す
まずはオフィスの拡大・移転から

 

―センターネットの今後の展望はいかがですか。

 

今は正社員が数人規模の会社ですが、10年後には100人規模にしたいと思っています。センターネットを日本一のIT企業にしようと思って入社してくれる人が増えればうれしいですね。

私は社長に「まずは事務所を大きくしよう」「ヒルズの上に借りよう」と言っているんです。まずは人が来る器を作っていきたいと思っています。作った器に合わせて人は集まるし、会社は大きくなっていきますよ。今後を見据え、2024年8月にはオフィスを拡大・移転しました。

 

 

―港区に登記した理由を教えてください。

 

港区には大きい企業もたくさんあるし、助成金も手厚いですよね。

産業振興センターもアクセスが便利できれいで、利用料金が安いです。職員の対応も親切でいいですよ。新人研修も2年間、2ヶ月ずつぐらいここで実施しましたね。

 

会社が移転して会議室が大きくなったので、新人研修ではセンターを使わなくなりましたが、イベントでは今後も使いたいと思っています。新入社員は今のところ毎年1人、2人くらいですが、今後10人規模になったら、また新人研修をセンターで行うかもしれませんね。

 

 

―もうすぐ新社会人となる人も多いです。新しく社会人になる方と、新入社員を受け入れる方へのメッセージをお願いします。

 

新社会人の皆さん、緊張はしなくていいと思いますよ。ただし、学生気分はいけません。わからないことは遠慮せず何でも周りに聞いてください。それから仕事に興味を持つことも大事です。興味を持つからこそ、自分から質問できることもあると思います。

 

そして会社の皆さんも新入社員を家族のように迎えて、「一緒に勉強しませんか」という感じで接すればいいのではないでしょうか。構えないで何でもオープンにして、言いたいことは言うことが大事です。また、先輩が新人から教わることもたくさんあると思います。新入社員と先輩とで、一緒に会社を作っていくという姿勢が大切だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

記事投稿日:2025年3月25日